ヤマモトのブログ

日暮らし硯に向かひて書くとみせかけ、結構な頻度でサボります。

美少女が半裸になって〇〇〇が丸見えになる『レクイエム・フォー・ドリーム』

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救けて!わたしが壊れていく。

 

 

どうも、ヤマモトです。

出来心からYouTubeの釣りタイトルみたいなタイトルをつけましたが、あながち間違いでは無いレクイエム・フォー・ドリーム(原題:Requiem for a Dream)』の感想を綴ります。

 

youtu.be

 

【あらすじ】

ニューヨークはブルックリンに住む未亡人のサラと一人息子のハリー。夫を亡くしてからテレビを観ることが生きがいとなっているサラだが、真正のクズ息子であるハリーは、彼女のテレビを質に入れては仲間と共にドラッグに費やす毎日。そんなある日、仲間のタイロンはドラッグの売買の話をハリーに持ち掛ける。恋人のマリオンとブティックを営むことを夢見ていたハリーは資金集めの為にそれを承諾。売上は右肩上がりで順風満帆かと思われたが、イタリアンマフィアの台頭により、仕入れが困難となり窮地に陥る。一方、サラは自身がいつも観ているテレビ番組から念願の出演依頼が舞い込む。肥満により着れなくなった赤いドレスを着て出演するため、食事制限によるダイエットを始めるが上手くいかない。その折、ある薬を飲むだけでみるみる痩せていくとの噂を聞き、紹介された医者を訪ねるが...

 

【誰だって誰かに認められたいものなのです】

前回のブログでもお伝えしているとおり、9月はおすすめされた映画の感想を多めに書こうと思う次第ですが、8月のホラー特集のように途中でなあなあになる可能性が高いことを予めご了承ください。

 

さて、記念すべき第1回目の作品は2000年(※日本では2001年)に公開されたジャレット・レト主演の『レクイエム・フォー・ドリーム』。

 

有名な作品なので、ご存知の方も多くいるかと思いますが、私は友人におすすめされるまでこの映画の存在を恥ずかしながら全く知りませんでした。

 

最強の鬱映画との呼び声も高い本作は、2009年にイギリスの映画雑誌『エンパイア』が発表した「落ち込む映画」ランキングで堂々の1位を獲得しておりますが、確かにランキングの高さに恥じぬ鬱っぷりで、人によってはTwitterの裏垢を5個ぐらい増やしてしまうのではないでしょうか。

 

eiga.com

(※日本の映画からも『火垂るの墓』が6位にランクインしている。)

 

ドラッグが原因で3人の若者と1人の老婆の人生がボロボロに崩壊していくという何ともゴキゲンな内容であり、「ダメ。ゼッタイ。」などと1頭身の地球儀が宣うよりもこの映画を全国民に鑑賞させた方がよっぽど薬物乱用防止に繋がりそうな気がします。

 

ただ、本作はドラッグの恐ろしさを描き、ジェニファー・コネリーのアンダーヘアーを映しているだけの作品ではなく、「人間の理想の裏にある孤独」や「過剰な承認欲求」が引き起こす悲劇についても描いているのではないでしょうか。

 

特にエレン・バースティン演じるサラは、夫を亡くし、息子にも煙たがられ、一日中テレビを見ている孤独の中、ブラウン管の向こうで観客から歓声を浴びる出演者に「自分もこうありたい」という理想を重ねます。

 

そして、これまで誰にも認められず必要とされなかった人生において、初めて「テレビ番組への出演依頼」という他者承認を得て舞い上がりますが、「認められたい」という想いが強すぎるがあまり泥沼に嵌って身を滅ぼすことなります。

 

これは映画に限った話ではなく、ブランド物を買い漁る人や外科手術を施して綺麗になろうとする人、SNSを頻繁に更新する人など、意識しているか否かに関わらず、多くは潜在的な孤独が発端となり他者承認を必要としているからこそ行っている行為だと思います。

 

それが悪いとかでは全く無くて、その結果としてブランドを買う為に借金を重ね、外科手術を繰り返して取り返しのつなかない病気になり、回転寿司の皿をおしぼりで隠して会計をちょろまかす様子をインスタにあげた結果、ネットが大炎上するなどしたら元も子もありません。

 

「誰かに認められたい!」という気持ちは至極自然なことで、僕も承認欲求は強いほうですが、一線を超えないようにブレーキをかけるのが大事だということをこの映画から改めて教えられました。たぶんそういう映画じゃないと思うけど。

 

本作のプロットというか内容に関しては、完全に好き嫌いが分かれると思うし、救いようのないバッドエンドで終わるのですが、ドラッグをキメた時の細かい映像のシークエンスと効果音の調和やトリップ描写の魅せ方はめちゃくちゃカッコいいので是非そこに注目していただきたいです。

 

またジェニファー・コネリーの可愛さだけに注目していればいい」と、本作をおすすめしてくれた友人の言葉通り、ジェニファー・コネリーが最高に可愛いのですが、それに比例して胸糞展開を見せつけられるたびにドゥーミーな気分になるので、要注意です。

 

夏も終わり、鬱になりかけているそこのあなた、この映画でその鬱っぷりに拍車をかけてはいかがでしょうか。

 

fin.

 

【総合評価】

★★★☆☆

 

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