バイオリンケース一つだけで時空飛行へインザスカイ『プリデスティネーション』
時空へ逃げても、追い詰める
どうも、ヤマモトです。
今回はロバート・A・ハインラインの短編小説『輪廻の蛇』が原作のSFサスペンス映画『プリデスティネーション(原題:Predestination)』の感想を綴ります。
【要約】
タイムトラベルはそこそこ健康に悪い。
【サッカーでわざと倒れると友達を失くす】
出鼻から突拍子も無い話で申し訳ないんですが、皆さんは年賀状を貰ったことありますか?
たぶん俗世との関わりを絶っていない限り、最低でも1枚や2枚は届くかと思います。届かない人はごめんなさい。
僕も数少ない友人から年賀状をいただくことがあるのですが、ある友人から5年前にもらった年賀状を見てください。
この絵を見て皆さんはどのように感じましたか?
僕は「シャバでたくさん人を殺した奴が刑務所の中で書いた絵」にしか見えませんでした。
明けましてどころか永劫醒めない悪夢を具現化したような絵を送ってきた、そんなエキセントリックな友人から2〜3年前にオススメされたのが今回ご紹介する『プリデスティネーション』でございます。悠久の時を経てやっと鑑賞しました。
やることはいちいち狂っていますが、自身で脚本を執筆するほど映画好きで造詣も深いので、彼の目に間違いはなく私も好きなタイプの作品でした。
あらすじは以下のとおり…
とあるビルの地下で男が爆弾の解除に失敗し顔に大火傷を負う。命からがらバイオリンケースのような装置で未来に飛ぶと、謎の組織の助けにより一命をとりとめるが、火傷を負った顔は原型を留めていないことから別の皮膚が移植され以前の面影は無い。治療を終えた彼は組織から最後のミッションを与えられ再度過去へとタイムトラベルするが…
はじめに一番大事なことを伝えておきますと、本作品は物語の性質上、一切のネタバレを頭に入れずに鑑賞していただきたいので、驚くほど書くことが無いんですがどうしましょうか。
昔、昼休みのサッカーでシミュレーションしすぎた結果、クラスの男子の殆どから無視されるようになり、しばらく図書館にタイムトラベル(現実逃避)していた話でもします?『空想科学読本』をめちゃくちゃ読み漁ってた小6の時の話なんですが。
※『空想科学読本』は柳田理科雄が執筆している「アニメや特撮の描写を科学的に分析する」というネクラ必携の考察本。アホらしいことを真面目に分析してて最高なので興味がある方はぜひ。
まぁ、そんな昔話は置いといて、『プリデスティネーションに』ついて最低限お話しできる部分をかいつまんで感想を述べさせていただきます。
先ずは、張りに張り巡らされた伏線の数々が全て気持ちよく回収されるのが本作品の特徴なので、『バタフライエフェクト』などの系統が好きな方は間違いなくハマるかと思います。
また、作中に出てくるガジェットがかなりイカしており、バイオリンケースをタイムマシンにするなんて発想はどんな空気吸ってたら思いつくのでしょうか。僕が親だったら少し心配になります。
そして、過去にタイムトラベルしたイーサン・ホークがバーテンダーとして酒場で働くシーンがあるんですが、そこに登場するやさぐれた青年の演技にもぜひ注目していただきたいです。もしかしたら本作のMVPはその俳優かもしれません。
作中でも問われている「鶏が先か、卵が先か」。
あなたはどちらだと思いますか?(安定の締まりの無さ)
fin.
【総合評価】
★★★☆☆
Twitterやってます。不定期に生産性の無いことを呟きます。
次回の記事
yamamotodesuken.hatenablog.com
前回の記事