ヤマモトのブログ

日暮らし硯に向かひて書くとみせかけ、結構な頻度でサボります。

その余ったNintendo Switchを俺にくれないか?『新感染 ファイナル・エクスプレス』

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何があっても、守り抜け!

 

 

どうも、ヤマモトです。

今回は韓国産ゾンビ映画新感染 ファイナル・エクスプレス(原題:부산행 英題:Train to Busan)』の感想を綴ります。

 

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【あらすじ】

ファウンドマネージャーのソグ(コン・ユ)は妻と別居しており、母親と一人娘のスアン(キム・スアン)と暮らしていたが、ソグと娘の関係はお世辞にもうまくいっているとはいえない。歌の発表会にも行けず、スアンの誕生日に良かれと思って渡そうとしたプレゼントも以前貰ったものと同じであることを指摘され、ますます気まずい関係になってしまう。お詫びに何でも好きな物をプレゼントするとソグが言うと、「母親に会いたい」と返される。あまり乗り気ではなかったソグだったが、娘の願いを叶えるため、妻がいる釜山行きの列車に娘と乗り込む。出発直後、スアンが窓の外を眺めていると駅員が何者かに飛びつかれ襲われているのを目撃する。また、車両の連結部分で様子のおかしい女性客を駅員が発見するが、無線で救援を要請している途中に凶暴化した女性から襲われてしまう。襲われた駅員も女性と同じく凶暴化し、車内にいる乗客を次々と襲っていく。思わぬパンデミックにより混沌と化した電車内…ソグは娘を守り切ることができるのか...。

 

【命を賭けて守りたい者】

あらゆる煩悩に塗れた前回の雑記ブログとは打って変わって、今回は「家族愛」が無限にほとばしる韓国産ゾンビホラーについて、少しお話ししたいと思います。

 

なお、今回は情欲に狂い果てた下衆な描写などは一切出てこないので、はらぺこあおむしと同じぐらいお子様にも安心して読み聞かせいただける内容でございます。そのため、あまり構えずご一読いただければ幸いです。

 

さて、本作は誰かにおすすめされた作品ではないのですが、まさかの涙無しでは見られないゾンビ物で胸打たれたため、心が腐りきったお前らにいち早くご紹介したいと思い、キーボードを叩いている次第でございます。

 

韓国国内だけでなく、世界中の批評家や業界人からも絶賛されており、早くも続編の制作が決定している本作(2019年撮影開始予定)。ちなみに『原題:부산행』と記載しましたが、なんて読むのかは全くわかっておりません。

 

この映画、ほぼノンストップで激走する電車内で乗客がサバイブするというシンプルな構成ではあるのですが、テンポの良さやゴリ押し系のアクション、いい意味でズルいと言わざるを得ないお涙頂戴が三位一体となり、最高のパンデミックエンターテインメントに仕上がっています。(コレを書いている今もフラッシュバックして泣きそうになる…)

 

今は亡きジョージ・A・ロメロ監督が『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』で提唱して以来、ゾンビ物で「人間の怖ろしさ」を描くのは定番中の定番となっておりますが、本作も例に漏れず、大規模なパンデミックを背景に「自分が生き残るためなら手段を選ばない人間」「大切な者の為に命を賭ける人間」の対立が描かれています。

 

皆さんにとって、本作で主演を務めるコン・ユは、「『龍が如く 劇場版』で他人の店のキッチンを勝手に使ってカクテルを作り加藤晴彦の舌を唸らせた俳優」との印象が強いかと思いますが、本作においては娘を命がけで守り抜く企業戦士を熱演しております。

 

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大沢たかお小林賢太郎核融合させたようなコン・ユ演じるソグ、初めこそ自分と娘さえ助かればいいというようなスタンスなのですが、他の乗客と共闘していく中で次第に心境に変化があらわれ、なるべく多くの人を助けようと奮闘します。

 

結婚すらしてない僕が「自分の子供は死んでも守る!」とソグに感情移入して終始息巻いていたので、子を持つ親はなおさら、ソグの行動一つ一つにグッとくるものがあるのではないでしょうか。

 

そんなソグと協力し、娘を身籠る奥さんを守るため、次々に襲ってくるゾンビをマイク・ハガーばりのパワープレイでぶっ倒していくサンファ(マ・ドンソク)が激シブでめちゃくちゃカッコいいんです。

 

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完全にドーピングし過ぎた新井浩文にしか見えませんが、僕が本作で一番好きなキャラクターです。両腕のガムテープが果たして防具の意味を為しているのか疑問ですが、こんなにも凄んだ顔されるとこちらとしては何も言えないですよね。

 

このほかにもチアリーダーと野球少年のカップルだったり、お年を召した姉妹だったり、様々なキャラクターがいるのですが、やはり特筆すべきは自分が生き残るためなら車掌をもゾンビに喰わせるヨンソク(キム・ウィソン)ではないでしょうか。

 

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他人を犠牲にすることを厭わない、底果てしなく利己的で自分勝手なヨンソク。「見りゃわかんだろうが!」と言ってコンビニの年確ボタンを押し渋るタイプのジジイです、きっと。

 

でも、本作では彼が一番人間らしいというか、たぶんリアルにこういう状況になったら、程度の差はあれど、このおっさんみたいになるのも無理はないんじゃないかとも思えます。

 

この映画みたいなパンデミックは起きてなくとも、日本ではここ数年、大災害が立て続けに起きていますが、そんな有事の際に自分のことを一番に大切にしつつも他人のことを少しだけ気にかけてあげられる人間になれたらとても素敵じゃないでしょうか。状況にもよるけど。

 

とりあえずエンタメとして普通に面白い映画と思いますので、ぜひご鑑賞ください。

 

fin.

 

【総合評価】

★★★☆☆

 

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