お前をロックにしてやろうかッッ!!!『ボヘミアン・ラプソディ』
伝説のバンド<クイーン>
彼らの音楽を唯一超える
<彼>の物語-。
どうも、ヤマモトです。
今回はイギリスの伝説的ロックバンドであるQueen、そしてバンドのボーカルであるフレディ・マーキュリーの半生を描いた『ボヘミアン・ラプソディ(原題:Bohemian Rhapsody)』の感想を綴ります。めちゃくちゃに泣き狂いました。
【5行でわかる『ボヘミアン・ラプソディ』】
◆フレディがブライアン・メイ、ロジャーテイラーと出会う
◆名曲が次々に生まれ、クイーンは一躍有名に
◆フレディの緩慢な態度によりメンバーと関係が悪化
◆考えを改めたフレディはメンバーと仲直り
◆20世紀最大級のフェス、ライヴ・エイドに出演へ
【むしろクイーンを知らない人にこそ観て欲しい】
現在27歳の僕は、もちろんクイーンの黄金期をリアルタイムで体感していないし、惜しくも僕が生まれた1991年にバンドの顔でもあったフレディ・マーキュリーは他界している。
そんな僕がクイーンを初めて聞いたのは、小学校の運動会で流れていた『We Will Rock You』や『We Are the Champions』だが、その時は「この曲はクイーンってバンドの曲なんだ」という認識すら無かった。
それから数年後、中学生になった時に初めて「クイーン」というバンド、もといフレディ・マーキュリーを認識するきっかけの"あのドラマ"に出会う。
そう、皆さんもご存知の『プライド』という木村拓哉主演のアイスホッケーを題材にしたドラマである。
正直、ドラマ自体はそこまで熱心に…否、ほとんど観てはいなかったが、主題歌である『I was born to love you』が脳みそにすりこまれ、クイーンというバンド、そして半裸に髭面の、男の色気がカンストしているボーカルの存在を知ることとなる。
ちなみに『I was born to love you』自体はフレディのソロ作品だが、ドラマの主題歌に使われているのはフレディの死後にクイーンがアレンジを加えたもの。
死ぬほどどうでもいい情報だが、過去に坂上忍が同名曲をカバーしているので、呼吸ぐらいしかやることがない時に一度聴いてみてほしい。
話が少し脱線したが、クイーンに少し興味を抱いた僕は、日本公演にも足を運んだことがある父親にクイーンについて話を聞いたことがある。
今でも鮮明に覚えているが、その時に言われたのが「ライブで全然声が出てなくてガッカリした」ということだった。
そこからの僕のクイーン...というかフレディ・マーキュリーのイメージは「ライブでは全然声が出ないおじさん」になってしまった。
リアルタイムで観た事も、ライブ映像すらも確認していない状態なのに一人の話だけを聞いて、それを鵜呑みにするという「一番インターネットをやってはいけないタイプ」の奴である。
その話を聞いたせいでクイーンに興味が無くなった僕が次にクイーンの音楽に邂逅するきっかけになったのは高校2年生の修学旅行。
渡航先(オーストラリア)のホテルのテレビから流れてきた『Radio Ga Ga』のMVだ。
奇怪な映像に妙にキャッチ―なサビ。印象的な手拍子。
同室にいた洋楽をめちゃくちゃ教えてくれるフィリピン人の友達はすでに知っており、手を叩きながら歌い狂うもんだから、良い意味でしばらくこの歌が耳から離れなかった。
ただ、それでもクイーン自体にハマるということはなく、半年ほど前まで本作のタイトルにもなっている『Bohemian Rhapsody』すらまともに聴いたことがなかった。
そんな僕が『Bohemian Rhapsody』を初めて聞くきっかけになったのは、Fall Out BoyやMy Chemical Romanceなどと、いわゆる"エモブーム"の一時代を築き、今なお若い世代から絶大な支持を集めるPanic! at the Discoのカバーだった。
最近は完全にフランク・シナトラ化してきている彼(ブレンドン)の歌唱力は折り紙付きで、この『Bohemian Rhapsody』もカッコよく歌いあげている。
このライブを観たおかげで『Bohemian Rhapsody』のカッコよさに気づき、初めてクイーンの曲を聴き漁った。
そんな折にフレディ・マーキュリーの自伝的映画が公開されるとあっては、観に行かない理由が無い。
ガチガチのファンに比べたら僕なんてにわか野郎に過ぎないが、全編に渡って響く名曲の数々、完全に"クイーンしている"役者の圧巻の演技、ラストのライブに至るまでのテンションの上げ方…
そのどれもに心を打たれ、足元にちょっとした小川ができるんじゃないかってぐらい号泣しました。
映画ゆえに時系列含め脚色が入っていることから、一部の批評家やファンからは酷評されているようだが、ブライアン・メイも※「これは伝記映画ではなく、誰にでも共感できるような物語として描かれている」と言っているので、これから観る人はどうか暖かい目で、エンターテインメントとして楽しんでくださいな。
※映画『ボヘミアン・ラプソディ』公式サイトより一部抜粋
むしろクイーンを知りすぎていない人の方がより楽しめるかも。
書いててまた観たくなったよ……
fin.
【おすすめ度】
★★★★☆