ヤマモトのブログ

日暮らし硯に向かひて書くとみせかけ、結構な頻度でサボります。

田舎に泊まろう!(食人編)『グリーン・インフェルノ』

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そこは、人間が喰われる地獄ー

 

 

どうも、ヤマモトです。

今回は1980年に公開された『食人族』に着想を得て制作されたスプラッターホラーグリーン・インフェルノ(原題:The Green Inferno)』の感想を綴ります。

 

※以下、人肉やらなんやら血肉ほとばしる不気味なワードが飛び交いますので、そういう話が苦手な方はブラウザバックしてください。

youtu.be

 

【要約】

ぶっちゃけ喰われる方が悪い

 

【オデ...タチ...ニンゲン......クウ】

皆さんはカニバリズム(人肉嗜食)」という言葉をご存知でしょうか?

 

読んで字のごとく、「人間の肉を食べることを好む、または習慣としている人たち」を指す言葉ですが、マニアックなサイトを閲覧する趣味があるか人類学者でも無い限り、この言葉を耳にすることは滅多に無いかと思います。

 

しかしながら、この「カニバリズム」という嗜好を持った人間が引き起こす事件は歴史上珍しいことではありません。

 

約30年以上前に発生した、日本人留学生がパリでオランダ人女性を殺害し遺体の一部を食すという事件なんかは割と有名なので、一度は耳にしたことのある方もいるかと思います。(※知らない人で興味ある方は「パリ人肉事件」でググってみてください。)

 

また、「カニバリズム」には真偽不明の噂や都市伝説などが多く存在し、その歴史に関しても未だ謎に包まれた部分が多くあるため、まだまだ掘り下げ甲斐のある興味深い分野ではないでしょうか。

 

前置きが長くなりましたが、本作はそんな「カニバリズム」が根付いたアットホームな部族の村に意識の高い大学生が(強制的に)招かれ、スナック菓子感覚でムシャムシャ食べられるというお話でございます。

 

 

あらすじは以下の通り…

熱帯雨林に住む原住民ヤハ族は、大企業の開発によって迫害を受けていた。それを知った積極行動主義のグループでリーダーを務めるアレハンドロは、開発によって森林が伐採されている瞬間を中継し、世界中の注意をひいて開発を中止させることを企てる。国連に勤務する父を持つジャスティン含め、グループの全員がアレハンドロの意見に賛同し現地に乗り込む。トラブルがありつつも見事作戦は成功するが、帰路の途中、飛行機が墜落してしまう。全員が絶望する中、墜落した先で全身真っ赤の部族に囚われてしまい…

 

とにかくこの映画に出てくる大学生の意識が高い。意識高い系ではなく、本当に意識が高い。オーガニックコットンじゃないと服着なさそう。

 

大体、原住民の迫害を世に知らしめるために銃器を携えた屈強な男たちがいるところに特攻しに行くなんて意識が高くてネジが飛んでないとできませんよ。

 

しかも「撃たれるリスクがあるんなら銃を持って行った方がいいんじゃない?」との意見に対し、リーダーであるアレハンドロが「これが我々の銃だ」とか言って携帯電話持ってドヤ顔するんですよ。意識の高さがカンストして頭がおかしくなってるんじゃないでしょうか。

 

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そんなアレハンドロのはち切れんばかりの意識の高さも見どころではありますが、やはりジャスティン役を演じたロレンツァ・イッツォの美貌と阿鼻叫喚っぷりに注目をと言ったところでしょうか。

 

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※ゲテモノ料理を食べた時の森泉みたいな表情をしていても最高に美しいロレンツァは本作でメガホンを取ったイーラス・ロス監督の嫁さんでもあります。

 

別にそこだけを見てるわけではありませんが、本作やキアヌ・リーヴス主演の『ノック・ノック』でも嫁の乳房を惜しげもなく披露してくれるイーライ・ロス監督には頭が上がりません。ビバ園子温スタイル。

 

そして、そんなアレハンドロやジャスティン達を恐怖のどん底に叩き込むのが、ジャック・スパロウとイモータン・ジョーを掛け合わせたような村長率いるヤハ族であります。

 

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「新鮮な人間は生が一番!」とばかりに生きたまま目玉と舌を切り取って食すグルメな村長。よほど美味だったのか恍惚の表情を浮かべており愛くるしさすら感じます。

 

前半40分はただただ意識の高いシーンを延々と見せつけられるだけの映画ですが、ヤハ族に囚われた後の後半50分は目をそむけたくなるほどの残虐描写がこれでもかと詰め込まれた爽快なスプラッタームービーとなっております。良いヤツほど食われ、脱出を図ろうとする度に食われ、食って食って食われまくります。

 

ただ、この映画の表面だけを見ると「頭のおかしい蛮族から逃げるホラー映画」にしか映りませんが、彼らにとっては食人は文化であり習慣なので、単純にこちらの価値観やルールに当てはめて鬼畜の所業などと糾弾できるものでもないのです。

 

また、この映画の冒頭では女性割礼についての話題が出てきますが、国連が介入できないのかと訴えるジャスティンに対し、彼女の父親は「野蛮という理由だけで侵攻はできない」と答えます。

 

どんな悪習、明らかにおかしいことであっても、全員が全員歩調を合わせることは難しいということを痛感させられ、色々と考えさせられる教育映画でもあるので、18歳を迎えたお子様がいるご家庭におかれましては、ご家族で鑑賞していただくことをおすすめします。

 

随所に盛り込まれている間抜けすぎるシーンは、笑っていいのかどうかわかりませんが、僕は盛大に笑ってしまったので、皆さんもぜひチェックしてみてください。お盆休みのお供はこの映画で決まりやで。

 

fin.

 

【総合評価】

★★☆☆☆

 

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